この集いに興味をもっていただいて,ありがとうございます. この集いは,名称の通り,アドラー心理学を学んで教育について考え,語り合う集いです.福岡教育大学教職大学院次世代コーホートの取り組みの一環として行います. アドラー心理学は,オーストリアの精神科医であったアドラーが創始したもので,他者や自分に対する見方の総体としての「ライフスタイル」を重視し,「共同体感覚」に基づく適切なライフスタイルを持つことを求めることに,一般的な心理学とは異なる特徴があります.アドラーは,第一次大戦後のウィーンで児童相談所を設立し,教員や保護者の相談に応じながら,子どもが家庭において身につけてしまった誤ったライフスタイルを学校教育で正そうと努めていました.アドラー心理学には,「叱ってはいけない」「ほめてはいけない」「競争させてはいけない」など,伝統的な学校教育の常識に浸った私たちにとって,目から鱗が落ちる内容がとても多くあります.アドラーは,これらのことを情緒的に主張したのではありません.「自立」を援助し,「共同体感覚」を高めるという理論的な裏付けがあり,それらを援助し高める「勇気づけ」と呼ばれる実践も備えています.ですから,生徒指導や学級経営に関して悩みを持たれている先生には,福音となるに違いありません.この「集い」では,理論的に理解するだけでなく,実際に学校教育でどのように実践すれば良いのかについても話し合います.ぜひ,伝統的な学校教育の常識にとらわれることなく,教育について考えてみてください. この集いは,どなたでも参加していただけます.主に若手教員や教員を目指している方を対象としていますが,ベテラン教員や教員ではない方でも歓迎いたします.校種も問いません.参加費は不要ですが,テキストは各自でご用意ください. 2018年度に全部で10回の「集い」を予定していますが,どの回に参加するかも自由です.都合のよい回にだけ参加しても,仕事や家庭の都合で遅刻や早退をしても構いません.また,希望者がいれば,「集い」後に,定期的に懇親会をしたいと思っています.懇親会だけの参加もOKです. 「集い」の進め方概ね次のように「集い」を,前半と後半に分けて進めます.前半は,3冊のテキストのうちの2冊からそれぞれ1章ずつ取り上げて,疑問や意見を出し合って議論します.回が進むにつれて章は進んでいきますが,過去の章の内容について疑問や意見を述べても構いません.たとえ全く同じ話題であっても,何度でも話すうちに議論が深まっていきます. 後半は,学校教育における対人関係(教員−児童生徒,教員−保護者,教員どうし,児童生徒どうしなど)の問題事例などを出し合って,より良い教育のあり方について議論します.各自の悩みや課題を思い切ってぶちまけてみましょう.懇親会で思いの丈をぶちまけるのもよいでしょう. テキストテキストとして,以下の3冊を使います.前半の話題として使いますので,下記「2018年度の計画」に示した章を事前に読んでおいてください.途中の回から参加される方は,参加される回までの章をできる限り読んでおくようにしてください.すでに終わった話題について質問したり意見を述べたりしても構いません.途中の回を欠席された方についても同じです.
2018年度の計画原則として,毎月第3土曜 13:30〜17:00(※第4土曜の月に注意)に行います.場所は,福岡教育大学教職大学院棟(2階会議室または村田研究室)です. 初めての方は,福岡教育大学のアクセスマップとキャンパスマップ(36番)を参考にしてください.
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